創作に人生さきとう思うんだ

二次創作ばっかしていたい。

廃者

あれから、ね…。

なんて悲惨な夢を見たのだろうと悔いるよ。一時の気紛れに気晴らしの逃避が、尾を引いて景観を破壊して歩き回ることくらい予想し得た。愚かな私は今よりもまだ愚かだった。

抓った二指に肉を持って行かれて、鉄の匂いのする赤が開いた穴を埋めるため染み出す光景を呆然と目の当たりにし、頭の中に煩悩を払う鐘の音が聞こえたんだ。次の瞬間私は慣れないダンスを踊るように藻掻いて遁走し始めた。

その時もがれた肉の話は只の一度も話題にならなかった。焼いて食べたとも、すぐにゴミ箱に投げたとも聞いていない。断然後者だと思っている。私の衛生観では、知り合いの形をしていた肉は、怖い。

件のもぎとり人間が、再び顔を出し歯を見せて笑ったのは僅か三日後ほどのことで、私はそれを好意的で友好的で温和な態度と思うことができなかった。また逃げた。裏口から飛び出した。咽るように笑う声が追ってくるんだ。背中に一定の距離で張り付いているんだ。いつも。布団でも。

…思ったよ、思ったさ。どうにかして、と恨むふうに縋った。でも私はそれだけなんだ。それしかしていない。心の全体で、憂さを駆け回らせていただけなんだ。

それだけ。