創作に人生さきとう思うんだ

二次創作ばっかしていたい。

雨中徒然

まんじりともせず、否できず、明るくなってしまった。吸音されるような降り方をする雨、割れんばかりに膨らんだくせ破裂も萎縮もしない感情、涙を流すことすら面倒に思った。
私は、狂えているのだろうか。他一般の人間、ごく自然に社交へ進める一般の人間らとの一線を画した思想を萌芽育成できているだろうか。


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その総体は、湿気った菓子のよう。
阿呆らしい。誰が安安と己の生活環境下に見ず知らずの存在を招き入れるというのか。自称社交派でさえ、本人がゴーサインを出したのを確認の後に新手の存在と接触するのではないのか。自覚無自覚を問わず、ただ胡乱を危険視しなかった脳の処理が成された事実が行動に許可を下す。そうではないか?
不審な者を、見た目通り不審であると判断したのだ。己の脳は。
「今日は天気が悪いですね。雨まで降ってて、空は真っ白です。あ、ああー…」
そして言い淀んだこの声は己のものではない。今朝邸の玄関を出てから絶えず付きまとう不審人物である。これが、脳が胡乱のサインを示した異物だ。非常に迷惑だ。
石畳の階段を登りながらも己の周りをうろうろと漂うように移動している。天空を見上げて雨粒を飲んでいる。ように、見える。とぼけたつもりなのかもしれないが、ちっとも興を唆られる情景ではなく、寧ろ如何なる反応も寄越しては相手を図に乗らせるだけに思えて身構えた。
転んだ。段差に足を引っ掛けて、あっという間に体勢を崩した。
「……」
前を見て歩け、と声に出すことはなかった。肺から、喉までを覆う濃い靄が音を奪う。他人と話すのは容易ではなかった。立ち上がって尻を振り返り、濡れて染みになっているのを嘆く声を聞いている。息が苦しかった。
苦しかった。