2022/7/27
うう、だるい、と露伴が呻いている。部屋を覗いたら既にその状態だった。学校に行っている間、こいつは何をしていたのだろうか。
全開にされた窓、仰臥している露伴、外から帰って汗だくの俺。
「よし、帰ってきたか。冷房を入れろ」
今の今まで外気と同じ常温に包まれて過ごしてきた理由が不明だが、ぐっと疑念を飲み込んでエアコンのスイッチを入れる。28度。
ぶっ倒れて元気のない様子だった露伴が、風の最も当たる所へ転がっていってうひうひと嬉しそうな声を上げている。何で夏なのに冷房入れねぇのと問おうとしたのを遮って、
「ちょっとした限界を超えちまうところだったぜ」
とげっそりした姿とは裏腹に活き活きと言いやがる。大事になったらどうするんだよと叫べば、からからと笑って漫画のネタにすると即答される。面食らってたじろいでしまったが、こいつはいつもこういう奴だ。
「死んだら元も子もないだろうが」
「ああ、そうだな。僕が死なない内に帰ってくるんだな、仗助」
「冷房使えっつーの」