創作に人生さきとう思うんだ

二次創作ばっかしていたい。

密誉

なんでもないこと(密誉)

「おや、密くん。散歩かい」 「……」 夢かと思った。眼前の光景を凝視して、次に頬を強めに抓って、それから不思議そうな顔をしている相手を見てやっぱり思う。夢なのかこれは。 そんなに顔を顰めてどうしたんだいと尋ねてくる相手に寧ろ訊きたい。 なぜ木で…

一緒に色んなとこ行きたかっただけの(密誉)

ほら、と声が降ってくる。肩を数回叩かれ、まどろみの中から浮上する。瞼を上げると、いつもの顔をして笑うアリスが目に映る。しゃがんでいる。 オレはよくわかっていないまま差し伸べられた手を取る。オレの立ち上がるのに合わせてアリスも膝を伸ばした。気…

空に降りていく、つづき(密誉)

公式情報未完全取得状態、注意 前:空に降りていく - 創作に人生さきとう思うんだ ダイニングの扉を開ければ、監督くんの朝の挨拶が迎えてくれる。今朝はゆっくりですねと聞かれるから、ふふと鼻を鳴らす。後に続くもうひとりを部屋に入れて戸を閉める。それ…

空に降りていく(密誉)

公式情報未完全取得状態、注意 同室である二人は、それゆえに同じ空間を共有している時間が長く、あっという間にそれが日常の光景となり、目新しく活気づいて会話する関係ではなくなった。とはいうものの、そもそも片方が話をする気のなさげな態度で鎮座して…