人生の未完成を自覚している。仮初の完全を謳うとき、ひとは真に充足する。私はそう考えている。日々への物足りなさ、不甲斐なく怒りが染色しにくる様、浅はかである所業を何一つ許せなくなるだけの余裕の無さ、自己嫌悪。言い方は多種多様である。つまりは…
常夜灯は消した。毛布とシーツの間に転んで首まで毛布を引き上げる。毛布の上には羽毛布団を載せている。以前テレビの教養バラエティ番組(という表記で伝わるか?)で毛布の方を上に被せたほうが保温性が高くなると紹介されていたのを思い出す。冬が来るたび…
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