私服をいくつか新調したいと打ち明けたら、店の方からやってきた。夜神月は声こそ上げなかったが驚き、軽く絶望した。極めて平たく表せば、彼は外に出たかった。服を買いに行くという名目で、外出を果たそうとしただけだった。それが、外商ときた。信じられ…
なにしてるんだ、ひとりで。と聞き慣れた声が聞こえた。間違いようもなく、自分に向けられたものだと竜崎は思う。念の為に目だけで見渡す。周囲に誰かがいる気配はない。思った通り、声の主は私に話しかけたらしい。 「消灯時間だろ」 携帯の電灯機能で夜道…
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