「ハイファンタジーの世界観を確定させる景色や服装に、ピースサイン。人差し指と中指を伸ばして作るこのハンドマーク、俗に言うブイサインとの名称もあるこれは、英語が無ければ誕生しなかったんじゃないかと、ろくに言語を知らない私は思うのだ。ビクトリーのブイだろう？ 俄知識で恥ずかしい限りだが、英語はラテン語を祖とするし、つまりラテン語が存在しない世界では誰もチョキと共に記念写真のポーズを決めることはない。
加えて言うなら撮影技術がある、ということにも、ハイファンタジーなのに、と思ってしまう。文明や科学技術の発展がこっちと同程度に、同方向に、進んでいるのはおかしいんじゃあないかってね。全く有り得ない展開では、ないけれど。そういうことを思うと、これ以上無知識のままうじうじしていたくない余り、自分の頭をぽかりとやりたくなってしまう」
